会議でTier表を使う方法|アイデア整理・優先順位付けの進め方
公開: 2026-06-10 / 更新: 2026-07-16 / Sortpia編集部
Tier表は、複数の案をいったん並べ、参加者の認識の違いを見つけるための会議補助として使えます。ただし、多軸分析、法務判断、人事判断、アクセス制御された業務システムの代わりにはなりません。この記事では、機密情報や個人情報を含まない題材に限定し、評価軸の決定、根拠の記録、保留項目の扱い、最終判断までを進める方法を解説します。
手順1: 会議で決めることと、決めないことを分ける
最初に、Tier表を作る目的を一文で書きます。例は「公開イベントで試す企画候補を、準備のしやすさで整理する」です。「事業戦略を決定する」のように広すぎる目的は、Tier表だけで扱えません。
次に、今回の会議では決めないことも明記します。売上予測、法的リスク、個人の評価など、別のデータや専門的な判断が必要な項目はTier表から外します。会議の終了条件は「上位案を決定」ではなく、「追加調査する候補を3案選ぶ」のように設定すると、主観だけで最終決定することを避けられます。
手順2: 評価軸とランクの意味を先に決める
参加者が別々の基準で並べると、結果を比較できません。配置を始める前に、評価軸を一つ決めます。「準備工数」「顧客への影響」「学習のしやすさ」などです。複数の軸が必要なら、軸ごとにTier表を分けるか、別の表計算・分析手法を併用します。
ランク名も目的に合わせます。例として、Sを「次の調査へ進める」、Aを「条件を確認して検討」、Bを「情報不足」、Cを「今回の条件に合わない」と定義できます。「最強」「無価値」のような感情的な言葉は業務上の理由を曖昧にするため避けます。定義はTier表の説明欄に記載します。
手順3: 各配置に根拠と出典を残す
アイテムを配置するときは、結論だけでなく理由を一文で記録します。公開情報を根拠にする場合は、資料名、URL、確認日も残します。例は「A:公式仕様でCSV出力を確認(2026年7月12日)」です。「なんとなく使いやすい」のような主観は、「A:担当者が試用し、初回設定を完了できた」のように体験条件を書きます。
根拠を確認できない対象は、無理に低いランクへ置かず「保留」「要調査」へ移します。保留項目には、確認する人、確認内容、期限を付けます。これにより、Tier表は結論の見た目だけでなく、次の作業を確認するための記録になります。
手順4: 意見が割れた項目を議題にする
共同編集では、誰か一人の配置をそのまま総意と見なさないでください。意見が割れた項目は、参加者ごとの候補位置と理由を一度記録します。議論では「どちらの人が正しいか」ではなく、「使っている評価軸や前提が同じか」を確認します。
前提が違う場合は、対象を分割する方法があります。たとえば同じツールでも、「初心者が個人で使う場合」と「既存システムへ導入する場合」では配置が変わります。合意できないときは多数決で事実を決めず、保留にして追加情報を集めます。
手順5: 最終判断者と次のアクションを明記する
Tier表の上位に置かれたことだけを、承認や実施の決定にしないでください。会議の最後に、最終判断者、追加確認、期限、判断に使う他の資料を明記します。例は「Sの2案を法務と見積もりで確認し、企画責任者が7月末に実施案を決める」です。
最終判断では、費用、リスク、契約、アクセシビリティなど、Tier表で扱わなかった軸も確認します。判断後は、採用した案だけでなく、保留・見送りの理由も議事録へ残します。Tier表は会話の出発点であり、決裁記録そのものではありません。
扱ってよい情報と、扱わない情報
Sortpiaで扱う題材は、公開されても問題のない情報に限定してください。公開済みイベント案、自社で公開済みの製品情報、一般公開されたツール仕様などが例です。顧客名、未公開製品、契約、売上、脆弱性、認証情報、健康情報、従業員・応募者の評価などは入力しません。
Sortpiaのプライベートモードは匿名のURLアクセスを防ぎますが、共同作成中は招待・承認済みの参加者が作業内容へアクセスできます。組織単位の閲覧権限や機密文書向けの管理機能を提供する保管庫ではありません。プライベートモードであっても機密情報や個人情報を保存せず、組織が承認したシステムで管理します。
会議で使うテンプレート
実際に使うときは、Tier表の説明欄へ次の項目を貼り付けます。
目的:今回整理したいこと
対象:比較する案と対象外の案
評価軸:今回使う一つの基準
ランク定義:S・A・B・C・保留の意味
根拠:資料名、URL、確認日
保留:確認する人、内容、期限
最終判断者:承認または見送りを決める人
次のアクション:追加調査、見積もり、専門部署への確認
共同編集を使う場合も、開始前にこのテンプレートを参加者へ共有します。完成後はTier表だけを見て決定せず、根拠と次のアクションを議事録へ転記してください。
よくある質問
Q. 会議でTier表を使うのに向く題材は何ですか?
A. 公開されても問題のないアイデア候補、イベント案、公開済みツールの機能などです。評価理由を説明でき、今回の会議で使う軸を一つに絞れる題材に向いています。
Q. Tier表だけで優先順位を決めてもよいですか?
A. 最終決定には使わないでください。Tier表は認識の違いや追加調査の候補を見つける補助です。費用、リスク、契約など別の軸を確認し、指定した責任者が他の資料と合わせて判断します。
Q. プライベートモードなら機密情報を保存できますか?
A. 保存しないでください。匿名のURLアクセスは防ぎますが、共同作成中は承認済み参加者がアクセスでき、組織向けの機密保管庫ではありません。顧客情報、未公開情報、個人情報は組織が承認したシステムで管理します。
Q. 意見が割れた項目はどう扱いますか?
A. 多数決で事実を決めず、「保留」へ移して各案の根拠と前提を記録します。確認する人、必要な資料、期限を決め、情報が揃ってから再度評価します。
Q. Tier表の説明欄には何を書けばよいですか?
A. 目的、対象範囲、評価軸、各ランクの定義、根拠の出典と確認日、保留項目、最終判断者、次のアクションを書きます。後から見た人が配置理由を追える状態にします。
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